第五回

なぜ今チャーチスクールか (二)


運動会
 今年は十月十一日の体育の日に運動会を行うことになりました。今までは、生徒、父兄、教師、教会員、またスクールに来ていない兄弟やいとこたちでにぎやかにスポーツを楽しんでい
ましたが、今年からは、近隣のチャーチスクールやホームスクーラーにも呼びかけて、もっと楽しく主の教育の輪を広げていきたいと願っています。聖書を土台とした主の教育を始めるにあたって気になることのひとつは、人数が少ないためいろいろな活動ができないのではないか、特に運動会などができるだろうかと心配なさる方がおられるかもしれません。みんなで協力し合っていくなら、このような問題も取り除いていくことができると思います。

資格は大丈夫でしょうか
 チャーチスクールの一つの問題は、卒業資格が得られないのではないか、ということです。私たちの地域では、スクールの子どもたちは、地域の公立の小学校、中学校に籍はおいたままであり、それぞれの卒業式のあと、校長室で父兄とともに卒業証書をいただき、やさしい励ましのおことばをかけていただきました。高等学校の卒業資格については、ここ数年の間に大検(大学入学資格検定)制度が大きく変わりました。試験が年二回実施されること、十六歳からの複数回受験が可能となったこと、試験科目が削減されたことなど、年々受験しやすい形になってきました。さらに平成十七年度より名称が、「高等学校卒業程度認定試験」に変更となり、単に大学入学資格を取るための試験から、高卒学力の認定を受けられる試験となりました。これは私たちにとって大きなメリットです。これからは、この試験に合格すれば公的に「高卒」と同じ扱いとされ、高卒資格の問題がクリアされることとなったからです。レベルも、少しがんばれば充分合格できる程度です。私たちのスクールでは、高校一年生から数科目ずつ受験を進め、順調に合格科目を増や
しています。

教科書も大切です
 小学校が始まる時から、大きな問題となったのは教科書の問題です。せっかく聖書を土台とする教育をしようとしても、教科書の中に、それに反する事柄がたくさん出てきてしまうのです。小学校の段階で、特に問題を感じたのは国語の教科書でした。今の小学校の国語の検定教科書は、とてもきれいです。フルカラーで、美しい挿絵や写真でいっぱいです。でもその内容は、子どもたちにぜひ読ませたいというようなものではありません。いろいろな出版社のものを見比べて、害の少なそうなものをと思って選んだのですが、それでも、一、二年生から、お地蔵さんの登場するもの、まじないが出てくるもの、高学年では進化論やヒューマニズムがあからさまに出てくるものなど、クリスチャン教育の教材としてふさわしいとはいえないものが、必ずいくつも入っています。漢字ドリルでさえ、日の出を拝んでいる絵や、「神社におまいりに行く」「手相うらない」な
どの言葉が次々に出てくるのです。 それでも教科書を使わずには授業ができませんので、仕方なく、悪いものはとばす、解説を加えるなどして使っていました。約一年半使い続けましたが、「先生、これ悪い!」と生徒たちの方からクレームがつくという状況でした。クリスチャンホームに生まれ育ち、クリスチャンスクールに来ている子どもたちの感受性の鋭さ、また善悪の基準の高さを見せられる一方、ドリルを鉛筆で真っ黒にぬりつぶす(そんなことは指導していないのですが)子どもたちの姿を見るにつけ、この子たちが本当に喜んで使える教材を与えてあげたいと切に思うようになったのです。

 そのようなわけで、私たちのスクールでは、二〇〇三年の春から、国語の検定教科書を使うのをやめ、オリジナルの教材を作り始めました。作るといっても簡単ではありません。素材を探し、著作権所持者から許可をもらわなければなりません。キリスト教書店に行っても、小学生レベルのよい読み物はなかなか見つからず、あっても聖書物語や子ども向けメッセージなど、ジャンルが限られています。説明文などはもちろんほとんどありませんので、いろいろな方にお願いして書き下ろしていただいたりしました。授業をしながら各学年のものを作っていくのですから、並大抵のことではありません。産みの苦しみをしているような一年間でした。(今も続いています。)でも、主が志を立てさせ、事を行わせて下さるのです。いつも必要な時に助けが与えられ、道が開かれてきました。現在、小学国語の低学年用は、簡単な形ですが出版することができました。改訂を重ねてもっとよいものを作りたいと思っています。 もう一つ、中学生向けの歴史の教科書ができました。中学の歴史も、検定の教科書は必ず進化論の立場から、地球の「四十六億年の歴史」を前提として歴史をひもといていきます。教科書の見開きに、石器を持ったサルの絵が大きく描かれているものすらあります。朝の礼拝で創造主による天地創造を語りながら、次の歴史の授業で進化論を前提とした教科書を使うなら、子どもたちは聖書を信じることができるでしょうか。「初めに神が天と地を創造した」から始まる歴史教科書を使いたいという願いが起こされ、今年の春にようやく一冊の教科書となりました。
 これまで日本史全体を聖書的立場から説明した中学生用の社会科の教科書や、聖書的世界観に立った、小学生用の国語の教科書は見当たりませんでした。外国のクリスチャン教育用教科書には優れたものがたくさんあり、翻訳も進んでいますが、日本のクリスチャン教育のためにも、バラエティに富んだ教材が必要です。多くのクリスチャンが関心を持ち、協力していくなら、きっと外国に負けないような教材もできるはずです。 次世代の教育についてみこころを行うことを決心するとき、主からの力強い後押しが必ずあると確信しています。次の世代を担う子どもたちに、主にある最高の教育が与えられるよう、願い求めていきましょう。





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